ダークネス | 桜さんの映画鑑賞日記

ダークネス

ダークネス  2002 スペイン/アメリカ

DARKNESS





ひとり足りない。

アミューズソフトエンタテインメント
ダークネス

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監督: ジャウマ・バラゲロ
製作: フリオ・フェルナンデス
ブライアン・ユズナ
製作総指揮: カルロス・フェルナンデス
ガイ・J・ルーサン
ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
脚本: ジャウマ・バラゲロ
フェルナンド・デ・フェリペ
撮影: シャビ・ヒメネス
音楽: カルレス・カセス
 
出演: アンナ・パキン レジーナ
レナ・オリン メアリー
イアン・グレン マーク
ジャンカルロ・ジャンニーニ アルベルト
フェレ・マルティネス カルロス
ステファン・エンキスト ポール


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 「ネイムレス 無名恐怖」で鮮烈なデビューを飾ったスペインの新鋭ジャウマ・バラゲロ監督が手掛けるミステリー・ホラー。
父の療養のため静かな家に越してきた家族が、やがて家の内部で起る奇怪な現象に晒され恐怖に陥る姿を“闇”の持つ怖さに焦点を当て描く。
主演は「ピアノ・レッスン」のアンナ・パキン。共演に「蜘蛛女」のレナ・オリン。
 レジーナの一家は神経症を患う父マークの療養のため、アメリカからスペインの郊外へと引っ越してきた。
この町はかつてマークが生まれ育った場所で、祖父アルベルトもこの地で医師として働いている。一家は、緑に囲まれた静かな家で楽しい生活を迎えようとしていた。
だがやがて、家の中で原因不明の停電をはじめ怪異な現象が度々発生するようになり、幼い弟ポールは怯え、マークも情緒不安定になっていく。
原因がこの家にあると感じたレジーナは調べを進めていくうち、40年前の皆既日蝕の日に7人の子供が失踪したという事件に行き着くのだったが…。




★★★★☆☆☆☆☆☆
むっ 惜しい映画かな・・
どちらかといえば「シックスセンス」のような面白さにもできたのに、
製作側が真面目にとらえすぎかな?
同じスペイン映画ということで「アザーズ」を超える驚愕の・・とか宣伝されてましたが、
あの日本版の宣伝は本当にいつもいつもばからしい。
どの映画もですがすぐわかってしまう言葉を持ってきています・・
(ひとり足りない)これはまずいでしょう。
もう最初からオチがわかってしまうではありませんか。
製作側としては練りに練ったサスペンスホラーを作り、
びっくりさせてやろうかと思っているのに(苦笑)
7人の子供が失踪したったひとりが生還。
これで主役であるのは誰なのか、
さらわれるべき予定であった置き忘れは誰なのかがわかります。
でもそういう見方で最初から見ていったほうが割り切れて面白いかも。
本当は主役ではないかわいい子供は苦労して選んだのでしょう。
アンナ・パキンより目立っていました(爆)
その彼女と恋仲になるであろう青年が同じくスペイン映画の、
オープン・ユア・アイズの主役の親友役です。
だからどこかで見たような顔がそろっているし、
脚本も面白いのだけれども真面目すぎてテンポが悪い。
最初のほうは7人の子供に合わせてか一週間を区切り、
月曜火曜と淡々と起きる事件を描いているのですが、
「セブン」のようなメリハリのあるテンポがないので、
読んでいるような感覚でした。
まさに同じスペインのアレハンドロ・ルメナールのアザースとは緩急が違う。
惜しい。
オカルトホラーなのですが、
そのオカルトの恐ろしさがあまり描けていなかったと思いました。
ここらはイタリアホラーのほうが怖い。
気に入ったのは最後の運転手は誰だ?という演出。
あれはホラー映画の続編作りにさせるためによくある手なのですが、
それでもおかしいけれど怖さがなかった。
ぞっとさせなきゃ・・
サブリミナントというのかな?
あの技法をあまりに使いすぎているために、
そのぞっとする怖さは感じませんでした。
今何かが映った?と思わず確認したくなる演出がほしいです。
どちらかといえば怖い映像は確認するほうです。
しないままだと映画の意図がわからないし怖いから(苦笑)

とりあえず怖くはないホラーですが、
怖がりたい人は一人で暗くして見てください。
出演者ではお父さん中心で見ることをお勧め。