ディセント
ディセント 2005 THE DESCENT イギリス
ヨーロッパ全土を震撼させたディセント・ショック!
それは未体験の絶対恐怖
地下3000メートルの洞窟に閉じ込められたら
狂気に陥ってもおかしくない…
- THE DESCENT/シャウナ・マクドナルド
- ¥3,121
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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
監督: ニール・マーシャル
製作: クリスチャン・コルソン
製作総指揮: ポール・スミス
脚本: ニール・マーシャル
撮影: サム・マッカーディ
プロダクションデザイン: サイモン・ボウルズ
衣装デザイン: ナンシー・トンプソン
編集: ジョン・ハリス
音楽: デヴィッド・ジュリアン
出演: シャウナ・マクドナルド サラ
ナタリー・メンドーサ ジュノ
アレックス・リード ベス
サスキア・マルダー レベッカ
マイアンナ・バリング サム
ノラ=ジェーン・ヌーン ホリー
オリヴァー・ミルバーン
モリー・ケイル
レスリー・シンプソン
クレイグ・コンウェイ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
デビュー作「ドッグ・ソルジャー」で注目を集めたイギリスの新鋭ニール・マーシャル監督の長編第2作目。
女性だけの探検隊が地図もない洞窟に閉じ込められ、闇の中で出口を求めて迷走、やがて尋常ならざる恐怖に支配されていくさまを描く。
冒険好きのサラは、一年前の交通事故で愛する夫と娘を失ったショックからいまだ立ち直れずにいた。
そんな彼女を励まそうと、友人たちが冒険旅行に誘う。
リーダーのジュノが企画したのはアメリカのアパラチア山脈奥地の地下洞窟探検。参加したのはサラとジュノを含め女性ばかりの6人。
ロープを伝って穴の中へと降りていく一行。最初は順調だったが、突然の崩落事故で出口をふさがれてしまう。
さらに悪いことに、功名心にはやるジュノは皆に内緒で前人未踏の洞窟を選んでいたのだった。
地図もなく、捜索隊も期待できないことを知った彼女たちは、別の出口を見つけるため迷路の中を進んでいくのだったが…。
★★★★★★☆☆☆☆
ジャンルがどれなのかよくわからない映画ですね。
新作ということでジャンル分けはされていませんでしたが(モンスター)とありました。
モンスター?えっ?ホラーじゃあないの?
えっ?サスペンスなの?冒険ものなの??
と、かなりステレオタイプのお得な映画ではあります。
が・・見終わったあとなにか残ります。
そんな軽い映画でもなく、
言いようのない後味の悪さ・・
これをむりやりホラー映画としたならば、
私は怖い映画には後味の悪さか笑いを求めています。
見てスカッとする笑えるありえないホラーの世界と、
見終わった後ある意味サスペンスであり心の暗い泉に波紋を残す世界と。
サスペンスでホラーの世界でありながら嫌な後味を残す究極の名作は「激突!」
あのあと主人公はどうやって帰るのか?
安堵の裏に血のりのついたタンクローリーの残骸・・
こういう後味が好きですね。
そこまで高尚な映画ではありませんが、
このまとまりのない本作も世界は近いものがあります。
さらに人間のいやな部分が試されるように見られて非常に暗い。
そこを引っ張りすぎたおかげで、
モンスターホラーのお化け屋敷の楽しさは半減します。
エンディングが気に入らない人が多いと思う。
しかし私はこのエンディングで安っぽい見世物冒険映画を、
人間関係の泥沼から救いの洞窟に開き直り閉じこもる強さと弱さが気に入りました。
シックスセンスのような演出ですが、
それが心の救いになっているだけで霊体に導かれる安堵感とはまた違う。
その違いの新しさがまた後味の悪さにつながりよいと思いました。
描いている精神世界は、
戦争中の兵士のようです。
誤解から生まれる恐怖、
仲間と思っていた友達が身の危険が及ぶと何を考えてるかわからない。
モンスターは単なるきっかけであり、
救済は自分の心の中だけでしかないのです。
そのわりには点は低いのですが、
やはり暗すぎる内容と(画面の暗さはおいておいて)
友人関係の壊れるきっかけが曖昧で説明不足ということ、
そしてあんまり好きな題材ではないから・・
「激突!」などはモンスター(車)対主人公ですから戦ったという安堵感がある。
これはちょっと・・ヘビーです。
女ばかりが洞窟探検というアイデアは目新しく脚本においても必然性を感じました。
主人公の勝手な行動から全てが始まったというのもホラー映画のお約束。
自己救済のためには他人を踏み台にしてもかまわない。
この世界は戦時下か女性オンリーでなければ難しい。
一番似ている世界は「CUBE」と思いますよ。
あの虚脱感と後味の悪さや人間のエゴに興味があれば見られます。
R指定ということですが、
演出が早すぎて画面も暗いので、
ゾンビ映画に比べればたいしたことはない。
あと、
冒険映画の王道、
昔の「地底探検」とかと合わせて見るとまた面白い。