シン・シティ
- シン・シティ 2005
この街では、愛さえも闘い
- シン・シティ スタンダード・エディション/ブルース・ウィリス
- ¥1,280
- Amazon.co.jp
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監督: フランク・ミラー
ロバート・ロドリゲス
クエンティン・タランティーノ (スペシャルゲスト監督)
製作: フランク・ミラー
ロバート・ロドリゲス
エリザベス・アヴェラン
製作総指揮: ボブ・ワインスタイン
ハーヴェイ・ワインスタイン
原作: フランク・ミラー
脚本: ロバート・ロドリゲス
フランク・ミラー
撮影: ロバート・ロドリゲス
特殊メイク効果: KNB EFX
編集: ロバート・ロドリゲス
音楽: ジョン・デブニー
グレーム・レヴェル
ロバート・ロドリゲス
出演: ブルース・ウィリス ハーティガン
ミッキー・ローク マーヴ
クライヴ・オーウェン ドワイト
ジェシカ・アルバ ナンシー
ベニチオ・デル・トロ ジャッキー・ボーイ
イライジャ・ウッド ケビン
ブリタニー・マーフィ シェリー
デヴォン青木 ミホ
ジョシュ・ハートネット ザ・マン
ロザリオ・ドーソン ゲイル
マイケル・クラーク・ダンカン マヌート
ニック・スタール ロアーク・ジュニア/イエロー・バスタード
カーラ・グギーノ ルシール
マイケル・マドセン ボブ
ジェイミー・キング ゴールディ/ウェンディ
アレクシス・ブレーデル ベッキー
ルトガー・ハウアー ロアーク枢機卿
パワーズ・ブース ロアーク上院議員
マーリー・シェルトン
アリ・ヴァーヴィーン
ジュード・チコレッラ
トミー・フラナガン
リック・ゴメス
ニッキー・カット
マッケンジー・ヴェガ
フランク・ミラー 神父
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“罪の街=シン・シティ”で繰り広げられる3人の男たちの愛と復讐をハリウッドスター総出演で描いた異色クライム・アクション。
原作者のフランク・ミラーが自らメガフォンをとり、ロバート・ロドリゲスと共にモノクロをベースとした斬新な映像でコミックの世界観を忠実に再現。
また、クエンティン・タランティーノがスペシャルゲスト監督として参加している。
<EPISODE 1>――その屈強な肉体と醜い容姿から誰も近づこうとしない仮出所中のマーヴ。
彼は、一夜の愛をくれた高級娼婦ゴールディを何者かに殺され、復讐に立ち上がる…。
<EPISODE 2>――罪から逃れるため過去を捨てシン・シティに身を潜めるドワイト。
ある時、昔の恋人ゲイルが仕切る娼婦街で警察官が殺されるトラブルが起こる。
発覚すれば警察との協定は破棄され、娼婦たちは窮地に陥る。彼女たちを救おうと一肌脱ぐドワイトだが…。
<EPISODE 3>――街の実力者の息子を相手に正義を貫くハーティガン刑事。
しかし、相棒の裏切りに遭い無実の罪で投獄される。
8年後、出所した彼はかつて救い出した少女ナンシーに再び危機が迫っていることを知り、最後の戦いへと向かう…。
★★★★★☆☆☆☆☆
いやぁ・・難しい映画ですね。
タランティーノが絡んでるということでそんな予感はしてたんですが、
見終わった後よくよく考えると・・やはりタランティーノ(爆)
パルプフィクションに似ていると言われる意味がわかりました。
つまりこの作品は脚本の順番がちょっといじられてるんです。
パルプの場合は冒頭のレストラン強盗シーンを最後に持ってきて、
そのラストの前にエンディングのようにトラボルタを殺しちゃって、
ラストでトラボルタが食事してるから観客は???
紙芝居の順番を変えただけなんですが、
そのわりに手が込んでいて、
きちんと冒頭のレストランシーンで、
トラボルタとサミュエルLジャクソンの姿が鏡のように後ろ向きに・・
細かいからおかしいですよ。
こういう遊びに気づくと映画の楽しさというよりも、
監督がどこをどういじったかという楽しみに変わり、
それが本来の映画鑑賞ではないでしょうと思うんですが・・
楽しいことは確かです(苦笑)
そしてこれは、私は大きな勘違いをしていました。
この作品はネタばれして見るほうが映画的に面白いんです(きっぱり)
全てネタバレというわけにはいきませんが、
大まかにわかりやすくなければ分けがわからなくなります。
というのも全体に暗くグロい演出が長く、
間違い探しや脚本のアラなどの楽しみよりそっちに疲れるから。
生理的に受け付けず最後まで見ない人もいるかもしれない。
R指定がかかっていますが、
私が見たところSAWよりエグい。
ホラーというよりもスプラッターですね。
しかも精神的に追い詰めるような演出や、
その逆に人間を人形のように気軽に殺す描写・・
割り切って最後まで付き合いました。
さて、大きな勘違いというのは・・
私は途中まで全部ブルースの物語かと見ていたんです(苦笑)
みっつに分ければブルースの物語、
ミッキー・ロークの物語(これが整形してるという設定で顔がまるでわからない)
クライヴ・オーウェンの物語、
このみっつが基本。
そしてリンクするのが同じ街での事件や背景など。
ブルースの物語が本当の基本で、
その間にふたりの物語が挿入されています。
ブルースが投獄され、
ミッキー・ロークに変わったときまだブルースの続きかと(爆)
だって投獄されてたとか顔を変えたとか言ってるし・・
全部に女が絡むんですが、
これアクションはサイコーにおかしく面白いです。
悪役でびっくりしたのが、
ミッキー・ロークの時のめがねをかけた連続殺人犯。
こいつがロード・オブ・ザ・リングのフロドとは後で知りました!
この章が長くてグロいからすごく疲れました。
これは私は合わないなぁ・・
これがどうにかなればもっと何回も楽しめると思うんだけど・・
夢に出てきそうでしたよ(出てきたし・・)
最後のクライヴの章、
この悪役があの変人をやらせたらピカイチのベネチオ。
顔はメイクしているはずなのにすぐにわかった。
マシーンヘッドというホラーコメデイを思い出しました。
この章は軽くて好きですね。
そして・・脚本のいじり。
またブルースに戻ったのがブルースが目覚めるというシーン。
私はまだ(これは夢だったということか)などと真面目にひっかかりました。
ただブルースの章の間にふたつ入れただけなの・・
だからよく見ると最後のほうの酒場のシーンでは、
そのふたりもちゃんと座ってるし(爆)
見てない人がここまで読んでも全然損はしません。
わかりやすいし本質を見られると思う。
実は本質は脚本のいじりでも、
女性をいたぶる映画でもなんでもありません。
愛する女性を守るためなら男はこうあれといった、
実に硬派で体育会的な真面目な恋愛物語なのです(爆)
ここまで濃いと・・見てて恥ずかしくなるくらい。
そこが減点ですが、
あまりにしつこく描かれているので見てるほうも力が入り伝わりました。
そして、
白黒描写にパートカラーという演出。
これは漫画から実写への挑戦ということで、
成功していると思いました。
街のCGやカメラワークが「ダークシテイ」に似てたなぁ・・
白黒にしたらこうなるんですね。
白黒映画は女性が特にきれいに見える・・
そしてそして、
一番気に入ったのが実はオープニングなのです。
このセンスあるオープニングだけで評価したいです。
オープニングと脚本と悪役の演技の評価になります。
オープニングの男はこの作品の街そのものをあらわしています。
そしてエンディングもさらに続編(悪は栄える・・)への案内役を。
おそらくは2が出て観て後で比べたら1のほうが採点が上がるとは思うけど、
グロすぎな演出と濃すぎる世界と、
説明(語り)が多すぎなのを引いてこの採点に・・
スピーチバルーンも多すぎると疲れます。