第5惑星
第5惑星 1985
ENEMY MINE
- 第5惑星/デニス・クエイド
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監督: ウォルフガング・ペーターゼン
製作: スティーヴン・フリードマン
製作総指揮: スタンリー・オトゥール
原作: バリー・ロングイヤー
脚本: エドワード・クマーラ
撮影: トニー・イミ
特撮: ILM
音楽: モーリス・ジャール
特殊造型クリエイター: クリス・ウェイラス
出演: デニス・クエイド ダビッジ
ルイス・ゴセット・Jr ジェリバ(ドラコン星人)
リチャード・マーカス アーノルド
ブライオン・ジェームズ スタッブス
バンパー・ロビンソン サミス
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激しい戦闘の末、惑星に不時着した地球人とドラコ星人。
敵対関係にあるふたりだが、惑星の苛酷な環境はふたりの共同作業を必要とさせた。
やがて両者の間に友情らしき物が芽生え始めた頃、雌雄同体のドラコ星人に出産の時期が訪れた……。
戦闘や冒険といった要素を極力廃し、ふたつの異なる種族の関係を主眼においた堂々たるSF作品で、
宇宙版「太平洋の地獄」の前半部と、地球人の一味にさらわれたドラコ星人の子供を追っての後半部のバランスも悪くない。こういった、単純明快でない異色作が造られてこそ、そのジャンルの幅が広がるのだ。
厳重なる特殊メイクでドラコ星人に扮したL・ゴセット・Jrの力演も印象に強い。
アボリアッツ・ファンタスティック映画祭 黄金のアンテナ賞
★★★★☆☆☆☆☆☆
SFファンとすればこれは観なければならない名作。
と・・いうことでわりと娯楽的な興味本位で気軽に借りたのですが・・
観た方ならおわかりでしょうね(苦笑)
気軽に観る娯楽SFではないことを・・
娯楽的な面白さもありますがそれよりももっと期待していたのが、
惑星ソラリスや猿の惑星のような哲学SF。
どれとも違うような・・
あえて言うならばヒューマンSFです。
オープニングはスタウォーズのようなあわただしい侵略戦争、
そして不時着しそこから猿の惑星のような展開になるかと思われたのですが・・
これ・・
作品の前後を分けると前半が中東、
後半がアメリカ大陸みたいな感じがして・・
中立的な第5の惑星を誰のものでもない星として、
その地をどう演出するのか興味がありましたし、
ほとんどの出演者は人類代表飛行士と宇宙人代表飛行士。
この敵味方のふたりだけの関係が、
生きるために共存し友情も芽生える。
そして両生類でもある宇宙人はやがて出産する・・
ここはついてゆけませんでした。
描こうとしている世界が人種を超え性別も超えているのはわかるのですが、
ちょっと無理やりな感じがして・・
母のいない(というか父?)子供宇宙人が生まれ人類にさらわれ奴隷となる。
ここらからエンディングまでも人間ドラマですし、
スターウォーズのような演出もときにあります。
しかし・・
1985年のSF作品とは思えない。
描こうとしている世界はわかるんだけれども、
時間のわりに長く感じられるのは演出のメリハリがないからか。
俳優はよかったのですが・・
異なるものを認めよという隣人愛を問うSF映画ならば、
絶対E.T.のほうが抑揚がありわかりやすい。
人種や階級への揶揄や風刺SFならば猿の惑星のほうがいい。
ということで、
これは広い大きな世界を描いているようでいて、
親子愛人類愛をベースにして未開の地は誰のものでもないという、
人類のおごりや身勝手さをまじめに描きすぎて堅くなった作品。