拝啓天皇陛下
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監督: 野村芳太郎
製作: 白井昌夫
原作: 棟田博
脚本: 野村芳太郎
多賀祥介
撮影: 川又昂
音楽: 芥川也寸志
出演: 渥美清
長門裕之
左幸子
中村メイ子
高千穂ひづる
藤山寛美
★★★★★★☆☆☆☆
いい映画に出会いました。
最初はコメデイが理解できずついてゆきかねてたのですが、
軽いノリの戦争風刺映画かと思ってたら・・
これ、後半感動したくらいです。
おそらくもっと年代の近い60-70代の方が観れば感涙ものだと思う。
私は松竹映画をあまり見ていませんし寅さんシリーズも未見です。
が・・この渥美清という人はほんとうにいい味の役者さんですね。
どこかヒットラー映画で有名なチャップリンを彷彿とさせます。
が、彼の役にはそんな風刺も感じないしとにかくいてそうなキャラです。
現実にこういう時代にはこういう人はいたんではないかなぁ・・
今の日本という国の意義や生ぬるい現状に疑問を感じたら、
昔の戦争映画などではなくこういった喜劇の哀愁もよいですよ。
戦争映画は恋愛が絡むのが多いし私には大げさにただ感じるだけなのです。
この映画はその時代を知らない人にもなにかしらの共感を感じることができます。
何のために戦争をしたのか?
戦争に参加するということはどういうことなのか?
全ての人がそう望んでいたのか?
得たものと失ったものは何なのか?
そういった疑問が人命や国家のアイデンテイといった当たり前のものではなく、
今この時代に戦争突入したとしたら?
そういった考えで見ても十分見られました。
渥美清の役は今見るとこっけいではありますが、
その時代ではそんな信念を持つ人は多かったと思います。
なんとなく坂本竜馬を思い出したくらい楽天的で前向きです。
そして今の時代のような考えの若者たち・・
「フォレスト・ガンプ」を思い出しました。
こういう時代がありこういう時代が終わった。
生き残った兵士のそれぞれの違う生き方。
そして会社社会のような上下関係の激しい学校で、
よき理解者である上官の死。
そこに戦争の意義があることを言い争う主人公。
わからないこと知らないことがなんとなく見えたような気がしました。
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今を生きるのは過去があったから~というイエモンの曲を思い出し、
ひたむきでいて悲惨的でもないこんな戦争映画もいいのではないでしょうか?
見終わった後なんか切なくなったけれど、
その続きに同じ地の上に今の生き残った子孫がいる。
その時代に合わせるしかない。
どうあがいても人間なんて小さい。
描いている世界はそんなに大げさなものではないけれど、
共感し切なくなったのはやはり同じ日本人だからでしょうか。
人生は続いている。
それが途中で終着しても、
また同じような人生は続いていく。
だから歴史は面白い。