桜さんの映画鑑賞日記 -119ページ目
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十二人の怒れる男

DVD発売してました。迷わず即買いました!!検索で、12人と入れたら、なかったんですよ。正しくは、じゅうに、十二人と漢字です。高かった・・けど、吹き替えがついてて、どちらでも楽しめて保存版になります。早速観賞し、なんと!吹き替えで泣きました!セリフ多いからね・・



★★★★★★★★★★

1957年 シドニー・ルメット監督。期待を裏切らない映画として、好きなルメット監督の処女作であり名作。
スピルバーグの激突!のように。私は、どんなジャンルもですが、リアリティが非現実的な映画の中にあるのが好きです。
なんか、ソードフィッシュの冒頭のセリフみたいですが、映画に非日常を求めるけれど、嘘っぱちばかりな、思わせぶりな偶像や、ありもしないストーリーはあまり・・
ファンタジーはその名のとうり、夢があるから偶像でよいですが。
観終わったあと思いました。すぐにもう一度観たいと。この感覚は、今まで観た映画で言うと、摩天楼を夢見て、ユージュアルサスペクツ、パルプフィクションですね。
ずばり、脚本とセリフ(役者)で楽しむ映画です。
ショーシャンクの空にや、ニューシネマパラダイスのような感動作は、今すぐ巻き戻してもう一度と言う映画ではない。後味をかみ締める映画。
この、ルメットの映画などは、サスペンスです。
私の好きなタイプの映画のひとつは、この舞台劇的な映画です。
特にこのジャンルは、監督の度量はもちろん、役者の力、脚本の力、どれも大事で、音楽や映像は二の次なのです。
パルプフィクションもそうでしたが、すぐに巻き戻してまたみたい映画。
ルメット監督を知ったのは、狼たちの午後でした。
テンポのよい展開とセリフ、非現実的なサスペンスの中に現実的なラストが、自分が犯人になったかのようなリアリティがあり、後味の悪さは残りました。またそれてしまいましたが、12人の怒れる男は、11人の陪審員が有罪とした少年父親殺人事件。
たったひとり、無罪を主張するんですね。
証拠のナイフを机に刺されるんだけど、そのナイフが変わったデザインで、そんなナイフはこいつしか持ってないと。
ところが、ダナウェイは、その横に、同じナイフを刺すんですよ。これで、この映画は面白いと釘づけになりました。シリアスなのに笑えてしまう。センスがあるんですね。
この映画のすごいところは、一度観て内容を知ってしまっても面白いということですが、観てないから知りたくないと言う方は、ココからは飛ばしてください。
ネタバレ

ラッセル・クロウ似の、リー・J・コップが、鍵です。
この陪審員たちはまあ、バイトみたいなもので、早く帰りたいようです。
全員役名はなく、番号で呼ばれます。野球のナイターが見たいやつ、セールスマンなど、実に現実的な普通の人たちが、人の命の行方を、多数決制度で左右するのです。
シリアスですよ。日常会話をしながら、早く時間が過ぎるのを待つ彼ら11人は、正義感に燃えるダナウェイに帰宅の邪魔をされるのです。
早く終わらせたいが一応仕事だし意地もある。
何度も多数決を繰り返し、票は半々になり、やがてたったひとり有罪を頑なに主張していた、鍵を握る男。このラストのどんでん返しに、目頭が熱くなった。
クローゼットからのカメラで、背広を着て出て行く彼らを撮るセンスのよさ!
蒸し暑い個室の中での撮影、降りだした雨もやみ、エンディングの前の、階上から見下ろす外の開放的な世界。
そこで初めて、男は互いの名を聞く・・かっこいい、センスある映画です。




タイトル: 十二人の怒れる男

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