桜さんの映画鑑賞日記 -4ページ目

インサイド・マン

インサイド・マン  2006

INSIDE MAN

それは、一見誰が見ても完璧な銀行強盗に思われた…。
インサイド マン
¥2,714


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


監督: スパイク・リー
製作: ブライアン・グレイザー
製作総指揮: ダニエル・M・ローゼンバーグ
ジョン・キリク
カレン・ケーラ・シャーウッド
キム・ロス
脚本: ラッセル・ジェウィルス
ドナ・バーウィック
撮影: マシュー・リバティーク
プロダクションデザイン: ウィン・トーマス
衣装デザイン: ドナ・バーウィック
編集: バリー・アレクサンダー・ブラウン
音楽: テレンス・ブランチャード
 
出演: デンゼル・ワシントン キース・フレイジャー
クライヴ・オーウェン ダルトン・ラッセル
ジョディ・フォスター マデリーン・ホワイト
クリストファー・プラマー アーサー・ケイス
ウィレム・デフォー ジョン・ダリウス
キウェテル・イジョフォー ビル・ミッチェル
キム・ディレクター
カルロス・アンドレス・ゴメス
ジェームズ・ランソン
ケン・レオン
アシュリー・アトキンソン
ピーター・ゲレッティ
ピーター・フレチェット


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「マルコムX」の監督・主演コンビ、スパイク・リーとデンゼル・ワシントンが再びタッグを組んだクライム・サスペンス。

銀行に人質を取って立てこもった頭脳明晰な犯人と捜査官たちの息詰まる攻防がスリリングに展開する。

共演は「クローサー」のクライヴ・オーウェンと「フライトプラン」のジョディ・フォスター。
 狡猾な男ダルトン・ラッセル率いる4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。

事件発生の連絡を受け、NY市警のフレイジャーとミッチェルが現場へ急行。

しかし、周到な計画のもと俊敏に行動する犯人グループを前に、フレイジャーたちも容易には動きが取れず膠着した状態が続く。

一方、事件の発生を知り激しく狼狽するマンハッタン信託銀行会長のアーサーは、やり手の女性弁護士マデリーンを呼び出すと、ある密命を託し、現場へと送り出すのだった…。




★★★★★☆☆☆☆☆

シラー この作品の致命的なところは、

中途半端で何がやりたいのかわからないこと。

豪華な俳優陣のわりに不評だったのでなぜなのか知りたくて借りました。

ジョデイ・フォスターが好きだから見たというほうが正解ですが、

ジョデイでなくてもよかったくらいですが、

ジョデイが出てたから見たのだから仕方がない(苦笑)

「フライトプラン」くらい中途半端でしたね。

デンゼル・ワシントンの堅い演技が嫌いでしたが、

この作品の彼はエディ・マーフィにでもなりたがっているのか??

不自然な軽さがまた目立つ・・

たまには変わった役がやりたいという演技派を集めた娯楽B級作品。

みんなほんとは悪いやつなのにそうは感じない軽さとテレビドラマのような、

緊張感のなさがオーシャンズ11のようで好きじゃない。


冒頭からネタバレしてるし、

次の展開がこれでは誰にもわかるであろう安易なつくり・・

私がそのての作品を前に見ていたからかもしれないけれども、

もうちょっとどうにかならなかったのかな?


ビックリマークスペーストラベラーズ

スペーストラベラーズ/金城武
¥2,300
Amazon.co.jp

この作品、見た人はいるはずですよね?

犯人たちが考えた(何人人質がいるかわからないアイデアとか)

でもこの作品の犯人らはきちんとアイデンテイを持っています。

マンホールで脱出や金庫での談笑、

よくあるピザの差し入れ等・・

邦画でありながら「狼たちの午後」を現代にうまく取り入れています。


インサイド・マンにはそこが感じられずぼやけてしまう。

説明的に(きっかけ)は流されるも、

第二次世界大戦やロスチャイルド家のことなんて言われても、

だからどうしたと見てるほうは他人事。

大きな世界を描こうとしてはいるものの、

すべてが中途半端で舞台劇のように限定されている。


ビックリマークマラソンマン

マラソン マン スペシャル・コレクターズ・エディション/ダスティン・ホフマン
¥1,500
Amazon.co.jp

ユダヤ人、ニューヨーク、ダイヤ、貸し金庫、これらの謎が解きたい方は、

こちらをぜひお勧めします。

アクションも秀悦できちんとメッセージ性もあり、

高尚で娯楽性もあるよい作品だとわかります。


ここまでいい作品を撮れとも言わないけれども、

全く警察側のおろかさがコミカルに描かれてはいたのに、

最後であんなどうでもいい落ちにするならば、

最後まで警察はおろかだったとするべきです。

そうすれば、

ユージュアル・サスペクツのようにすべては彼ら(銀行含め)のお遊びだと、

それもまた痛快ですし後味も何か残ると思う。





第79回アカデミー賞

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇第79回アカデミー賞2006年 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
作品賞  ディパーテッド ノミネート一覧 バベル,ディパーテッド,硫黄島からの手紙,リトル・ミス・サンシャイン,クィーン
監督賞  マーティン・スコセッシ 『ティパーテッド』 クリント・イーストウッド,スティーヴン・フリアーズ,ポール・グリーングラス,アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ,マーティン・スコセッシ
主演男優賞 フォレスト・ウィテカー 『ラストキング・オブ・スコットランド』 レオナルド・ディカプリオ,ライアン・ゴズリング,ピーター・オトゥール,ウィル・スミス,フォレスト・ウィッテカー
主演女優賞  ヘレン・ミレン 『クィーン』 ペネロペ・クルス,ジュディ・デンチ,ヘレン・ミレン,メリル・ストリープ,ケイト・ウィンスレット
助演男優賞 アラン・アーキン 『リトル・ミス・サンシャイン』 アラン・アーキン,ジャッキー・アール・ヘイリー,ジャイモン・フンスー, エディ・マーフィ ,マーク・ウォールバーグ
助演女優賞  ジェニファー・ハドソン 『ドリームガールズ』 アドリアナ・バラーザ ,ケイト・ブランシェット,アビゲイル・ブレスリン,ジェニファー・ハドソン,菊地凛子
脚本賞  リトル・ミス・サンシャイン バベル,硫黄島からの手紙,リトル・ミス・サンシャイン,パンズ・ラビリンス,クィーン
脚色賞 ティパーテッド ボラット(原題),トゥモロー・ワールド,ディパーテッド,リトル・チルドレン(原題),あるスキャンダルの覚え書き
長編アニメ映画賞  ハッピー・フィート カーズ,ハッピー フィート,モンスター・ハウス
外国語映画賞 善き人のためのソナタ アフター・ザ・ウェディング(原題),デイズ・オブ・グローリー(原題),善き人のためのソナタ,パンズ・ラビリンス,ウォーター(原題)
長編ドキュメンタリー賞  不都合な真実

スリング・ブレイド

スリング・ブレイド 1996

SLING BLADE


スリング・ブレイド
¥2,142


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


監督: ビリー・ボブ・ソーントン
製作: ブランドン・ロッサー
デヴィッド・L・ブシェル
製作総指揮: ラリー・メイストリッチ
脚本: ビリー・ボブ・ソーントン
撮影: バリー・マーコウィッツ
美術: クラーク・ハンター
衣裳: ダグラス・ホール
編集: ヒューズ・ウィンボーン
 
出演: ビリー・ボブ・ソーントン カール
ロバート・デュヴァル カールの父
ドワイト・ヨアカム ドイル
J・T・ウォルシュ チャールズ
ジョン・リッター ヴォーン
ルーカス・ブラック フランク
ナタリー・キャナディ リンダ
ジェームズ・ハンプトン ウールリッジ


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 ビリー・ボブ・ソーントンが監督・脚本・主演を兼ね、アカデミー脚色賞に輝いた野心作。
かつて母の浮気相手を殺害した男と孤独な少年との交流を通し、人の心の在り方を綴る。
淡々と心に響くストーリーを寓話的タッチで括ったソーントンの手腕は見事。
ソーントン自身の巧みな演技も秀逸もの。
母親の浮気現場を目撃し、母とその相手を殺害した知的障害者のカール。
25年間の精神病院生活を終え、故郷の町に帰ってきた彼は、そこで父親のいないフランクという少年と親しくなる。
だが少年の母親が恋人の暴力に悩んでいる姿を見た時、彼の中である決意が芽生える...。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

アカデミー賞
脚色賞 ビリー・ボブ・ソーントン
インディペンデント・スピリット賞
新人作品賞 ブランドン・ロッサー (製作)
デヴィッド・L・ブシェル
ビリー・ボブ・ソーントン
★★★★★★☆☆☆☆
天使 ビリー・ボブ・ソーントンが主演してるだけで借りました。
たぶん感動作だと勘違いし期待してしまった。
下心があったときはいけませんね・・

まず、明るいトム・ハンクスだなと(爆)
頭が弱いが純真という役ですが、
描こうとしているのは自身のトラウマと向き合い、
過去の自分と同じような境遇の子供をほうっておけなかった正義感。
ここらはありきたりでよく聞いた見たような気がします。
いつも思うのですがこういうストーリーって、
頭が弱くても心は純真だから何をしてもよい。
極論にはなりますがどうもそこがだめでした。
二十日鼠と人間」はあまり好きではない映画ですが世界が似ています。
どうしようもないからとか、
こんなにいいやつなのにとか、
殺した相手は殺すに値するからとか・・
こういう世界についてゆけません。
いっそショッキングに同じ事件のあとブツ切りにするとか、
ある程度問題性がないと内容さえ忘れそうです
これに感動できる人は、
弱い立場の人間でも意志があれば報復できる・・
そう思えるのは映画だからかもしれないけど・・

お話は適当にテンポもよく家族や集まる知人に個性もあり、
見てて飽きない面白さがあるのですが、
面白い映画ではあるけれど(いい)映画ではないと思う。

ビリー・ボブ・ソーントンのその他のいい映画はこちら・・

犬神家の一族

犬神家の一族  1976 日本


犬神家の一族/石坂浩二
¥3,860
Amazon.co.jp

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


監督: 市川崑
製作: 角川春樹
市川喜一
製作補: 藤田光男
原作: 横溝正史
脚本: 長田紀生
浅田英一
岩下輝幸
日高真也
市川崑
撮影: 長谷川清
美術: 阿久根巌
衣装: 長島重夫
編集: 長田千鶴子
音楽: 大野雄二
演奏: 大野雄二・プロジェクト
ネガ: 南とめ
音響効果: 東洋音響
結髪: 沼田和子
照明: 岡本健一
助監督: 加藤哲郎
 
出演: 石坂浩二 金田一耕助
高峰三枝子 犬神松子
三条美紀 犬神竹子
草笛光子 犬神梅子
あおい輝彦 犬神佐清/青沼静馬
地井武男 犬神佐武
川口晶 犬神小夜子
川口恒 犬神佐智
金田龍之介 犬神寅之助
小林昭二 犬神幸吉
島田陽子 野々宮珠世
坂口良子 那須ホテルの女中・はる
小沢栄太郎 古館恭三弁護士
加藤武 橘警察署長
大滝秀治 大山神官
寺田稔 猿蔵
大関優子 青沼菊乃
三木のり平 柏屋の亭主・久平
横溝正史 那須ホテルの主人
角川春樹 渡辺刑事
岸田今日子 琴の師匠
三谷昇 藤崎鑑識課員
辻萬長 井上刑事
三国連太郎 犬神佐兵衛
西尾啓 若林
原泉 老婆お園
沼田カズ子 柏屋の女房
岡本健一 仮面師
守田比呂也 主治医
細井利雄 警察医
北島和男 犬神奉公会の人
那須清 野々宮大弐
仁科鳩美 野々宮晴世
勝山美香子 松子の少女時代
宮本茂 警察官
阿部義男 佐兵衛の若い頃



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 角川書店が映画製作に乗り出した“角川映画”の第1回作品。旧家の名士犬神佐兵衛の遺言状が公開されるが、莫大な遺産の相続者は佐兵衛の恩師の孫娘である野々宮珠世と結婚した者と記されていた。
佐兵衛の孫にあたる3人の男はそれぞれ珠世を我が物にしようと企むのだが、やがてそれは呪われた殺人事件へと変貌していく。
事件解決の依頼を受けた名探偵・金田一耕助は犬神家に関わるすべての人々の調査を開始するのだが、殺人事件はまだ終わらなかった……。
横溝正史の原作を市川崑がモダンなタッチで仕上げたミステリの好編で、菊田一夫をモデルにしたと言われる金田一耕助の名探偵像も、石坂浩二のひょうひょうとした演技により人気を集めた。
好評につきシリーズ化され、4本の金田一ものが製作された。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

ブルーリボン賞
助演女優賞 高峰三枝子

★★★★★★☆☆☆☆

ドクロ 金田一シリーズで一番有名であろうこの作品、

期待が大きかったことと私は横溝正史はホラー作家というイメージを持ってて、

思ったよりもホラーっぽくなかったのでこの採点(苦笑)

それと・・

洋画「ダヴィンチ・コード」のような事件の説明解きがどうも苦手で、

今頃こんな誰でも見ているような大作を初めて見るのも、

それまで(たぶんこれからも)探偵ものが苦手だったからです。

刑事ものは好きなんですが、

どうも探偵ものは見たことがないに等しい・・

ところで石坂浩二といえば・・

若いですねこれ!

童顔なんですね。

今とほとんど変わらないのがすごい。

原作はどんな感じか知りませんがひょうひょうとしててよいです。


他に気になった配役が坂口良子

かわいすぎる(爆)

独特の抜け表情で素朴でよいです。

他の俳優さんもおそらく見たことのある人ばかり。

しかし俳優よりもストーリーよりも気に入ったのが、

音楽!

たぶんこれからどの金田一シリーズを見てもこの曲が浮かぶ・・

すごくやるせなくてよいですね。

そして曲とともにインプットされるであろう映像美。

あ・・映像もインプットされるからどのシリーズもとはいえない(苦笑)

市川監督の演出はすごくドライでクールなんですね。

ストーリーが非常に狭い身内のネタなのに、

壮大な広がりさえ感じさせるし、

あらためて日本の古い家屋の美しさに感心。

SAYURI」を市川監督が撮っていたらどうだったんだろうか。

しかしこの犬神家のような邸宅限定かもしれない。

もっともっと貧乏な集団住宅なんか撮ったらどうなっただろう(爆)

映像美と音楽の他はあまりピンとこなかったのが残念。


ストーリーが閉鎖的で狭いのはこのてのお話では仕方ない。

ただ、

よかったかなぁと思ったのがどろどろした遺産相続争いよりも、

親子の絆がどこか昔のイタリアンホラーを彷彿とさせてること。

おやおや、そういえば・・

サスペリア2」の母親を思い出しましたよ。

ダリオ・アルジェントも音楽の使い方がうまかったし、

撮り方も独特のものがあって、

市川監督と似ているかも?と比べる私は変??

あちらはホラー系サスペンスなんですが、

こちらは家族の絆が見てて嫌になるくらいくどいですね。

それがクールな映像演出とまたかみ合わないところがいいのかも。

映像も濃かったら昼メロあるいは火曜サスペンスになってしまうから・・


さてこのシリーズを見てみようと思ったきっかけは、

おそらくは誰もが見ている金田一シリーズを私は見たことがない。

リメイクも公開されたのにまだどれも見ていないのでは・・

まずは一番古いものから迷った場合はオリジナルを。

たぶんシリーズ見てしまうんだろうなぁ・・

ホラーやサスペンスが好きだから(苦笑)


犯人?

今回は外れました。

性別は当たってたんですが(爆)

サスペリア2を早く思い出せばわかったんだけどね


飢餓海峡

飢餓海峡 1965 日本


飢餓海峡
¥4,050

飢餓海峡 (上巻)/水上 勉
¥620
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飢餓海峡 (下巻)/水上 勉
¥620
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◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


監督: 内田吐夢
製作: 大川博
企画: 辻野公博
吉野誠一
矢部恒
原作: 水上勉
脚本: 鈴木尚也
撮影: 仲沢半次郎
美術: 森幹男
編集: 長沢嘉樹
音楽: 富田勲
助監督: 山内柏
太田浩児
福湯通夫
高桑信
 
出演: 三國連太郎 犬飼多吉/樽見京一郎
風見章子 妻敏子
左幸子 杉戸八重
加藤嘉 父長左衛門
伴淳三郎 弓坂吉太郎
進藤幸 妻織江
加藤忠 刈田治助
岡野耕作 戸波刑事
菅原正 佐藤刑事
志摩栄 岩内署長
外山高士 田島清之助
河合絃司 単本虎次郎
最上逸馬 沼田八郎
安藤三男 木島忠吉
曽根秀介 朝日館主人
牧野内とみ子 朝日館女中
北山達也 札幌の警部補
山本麟一 和尚
大久保正信 漁師辰次
矢野昭 下北の漁師
西村淳二 下北の巡査
遠藤慎子 巫子
田村錦人 大湊の巡査
沢彰謙 来間未吉
安城百合子 葛城時子
荒木玉枝 富貴屋のおかみ
河村久子 煙草屋のおかみ
亀石征一郎 小川
須賀良 鉄
八名信夫 町田
久保一 池袋の警官
北峰有二 警視庁の係官
三井弘次 本島進市
沢村貞子 妙子
高須準之助 竹中誠一
藤田進 荻村利吉
鈴木昭夫 唐木刑事
関山耕司 堀口刑事
斎藤三男 嘱託医
高倉健 味村時雄

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ブルーリボン賞

脚本賞 鈴木尚也



★★★★★★★★☆☆

船 古い有名な邦画も見ておかないといけません。

私はもともと邦画は苦手なんですが古いよいものは面白いです。

俳優もいいし昔のほうが作品への意欲が伝わってきます。

特に好きなのがこういったサスペンス系です。

今回は有名なのに初めて見る俳優さんも多かった。

三国連太郎氏などは佐藤浩一の父ということしか知らなかったので・・

伴淳三郎に左幸子・・初めて見ました(苦笑)

高倉健が若すぎてなのか雄弁な役が合ってなかったのかイマイチでしたが・・


まず昔の邦画がいいと一番に思えるのがオープニングが渋いことですね。

白黒ということもあるのですがやっぱり白黒は目新しい。

これ、白黒で育ってたらまたカラーの洋画のほうがいいと思うのかも。

最近特に白黒のほうがきれいだと思うのです。

女性の肌の白さや景色の陰影、荒れ狂う海などがその例。

色を抑えることが最近の洋画の流行となっていますが、

銀残しといわれる青黒いされた色使いやざらついた演出も回帰してるのかな。

蟻地獄のような世界からあがこうとする哀しい社会派映画としての出来は、

話の内容はまた違うけれども「天国と地獄」のほうが好きです。

そして時代や歴史のどうしょうもない狭間で忘れようとしても追ってくる過去、

よく出来た叙情サスペンスの惨さは「砂の器」のほうが優秀。

これらと比べてしまうのはどこか似ていたからか。

ただし娯楽性という点ではこの作品が一番ですし、

女性のひたむきな情念がひしひしと味わえます。

どこか「SAYURI」という洋画も思い出しました。


しかしこの作品、

邦画なのに邦画っぽく感じないのはなぜなんだろう?

色恋や親子の愛や過疎地域の描写などもちろん日本そのまんまなのですが、

撮り方がもう外国の映画を見ているような感じでした。

筋はわかりやすく犯人が最初からわかっており、

刑事たちがその事件を追うことを観客は眺めているだけ。

列車に乗る犯人の撮り方は「インディジョーンズ」などの冒険映画、

東京駅をクレーンで撮るロングショットはあらゆる洋画でいつも使われている。

時折挿入されるネガポジ反転するソラリゼーションという技法、

これなんか有名すぎる技法ですよね。

カラーになった今でもホラーやサスペンスなどの映画では頻繁に使われてる。

そして犯人三国と再会するも知らないと言われる左、

あることがきっかけでやはりその人だと確信する瞬間、

(犬飼さんだ!)と彼女のズームアップされる顔とスローに「JAWS」の署長のショットを思い出した(爆)


日本映画・・それも1965年の・・白黒作品に、

こんなにたくさんの今では当たり前の演出があったなんて。


犯人三国連太郎は最初から犯人ですが、

いよいよ捕まった後果たして本当に真の犯人だったのか?

「本当のことをお話しましょう」

もう後半の後半にオープニングで起こった事件の真相が明らかになります。

悪いところも飛ばすところもなにもない良作です。

俳優も豪華だしどこか松本清張ものを彷彿とさせます。

決め手となる左幸子の父の「しらんなぁ・・だが」このいつも「知らない」と言う名言の、

加藤嘉にはまさに砂の器だなぁとニヤリ(苦笑)

この時代おそらくは日本は落ちるところまで落ち、

そこから誰もが這い上がれる自由をも持っている。

それが悪くてもよくても関係ないであろうくらいの勢いがあった。





ネバーランド

ネバーランド  2004 イギリス/アメリカ

FINDING NEVERLAND


ピーター、そこは夢がかなう場所なんだ。
信じれば、必ず行ける。

ネバーランド/ジョニー・デップ
¥1,299
Amazon.co.jp


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


監督: マーク・フォースター
製作: ネリー・ベルフラワー
リチャード・N・グラッドスタイン
製作総指揮: ゲイリー・ビンコウ
ニール・イズラエル
原作戯曲: アラン・ニー
脚本: デヴィッド・マギー
撮影: ロベルト・シェイファー
プロダクションデザイン: ジェマ・ジャクソン
衣装: アレクサンドラ・バーン
音楽: ヤン・A・P・カチュマレク
 
出演: ジョニー・デップ ジェームズ・マシュー・バリ
ケイト・ウィンスレット シルヴィア・ルウェリン・デイヴィズ
ジュリー・クリスティ デュ・モーリエ夫人
ラダ・ミッチェル メアリー・アンセル・バリ
ダスティン・ホフマン チャールズ・フローマン
フレディ・ハイモア ピーター・ルウェリン・デイヴィズ
ニック・ラウド ジョージ・ルウェリン・デイヴィズ
ジョー・プロスペロ ジャック・ルウェリン・デイヴィズ
ルーク・スピル マイケル・ルウェリン・デイヴィズ
イアン・ハート アーサー・コナン・ドイル卿
ケリー・マクドナルド ピーター・パン

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 永遠の名作“ピーター・パン”誕生にまつわる真実の物語を描いた感動のヒューマン・ストーリー。
父を亡くし心を閉ざした一人の少年と劇作家ジェームズ・バリとの心の触れ合いと、2人の交流が新作劇“ピーター・パン”へと結実していく過程を、事実をベースに、繊細かつハートフルに綴る。
主演は「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジョニー・デップ。監督は「チョコレート」のマーク・フォースター。
 1903年のロンドン。
新作『リトル・メアリー』の不評で気落ちしていたジェームズ・バリは、散歩に向かった公園で若い未亡人のシルヴィアとその4人の幼い息子たちと出会う。
少年たちとすぐに打ち解けていくジェームズは、中でもどこか冷めた物言いで少年らしさの見られない三男のピーターを気に掛けるようになる。
やがてジェームズとシルヴィア親子との交友が深まっていく一方、ジェームズの妻メアリーは疎外感を強め、夫婦の仲は悪化していく。
そんな中、早く大人になろうと無理をしているピーターに、次第に自分の少年時代を重ねて見るようになったジェームズは、その思いを新作劇に投影していく。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

放送映画批評家協会賞

若手男優賞 フレディ・ハイモア

ファミリー映画賞(実写)



★★★★☆☆☆☆☆☆

ガーン え~と・・

この作品、かなり期待してたんですが・・

ふたを開けてみたらば、実に現実的なメロドラマの要素があり、

正直見てて苦痛でした。

面白かったのは最初のほうだけで、

ピーター・パンの原作者と少年たちの家族との交流が、

冒険のようでもあり御伽噺のようで夢があったのですが、

それが作られた夢でしかないことが映画の進行でわかってきます。

もちろん、私はピーター・パンのお話のネバーランドという国が、

天国の世界だとは思ってはいました。

みんな感じていたんじゃあないかな?

年をとらない子供の世界。

窓から旅立ちもとの世界に帰ってはこられない世界・・

原作からのディズニー映画(2も見たし実写も見た)のそういう現実的なこともわかってはいた。

けれども、

ここまで現実的にしかも家庭の事情まで細かく描かれたら、

夢もなにもあったもんじゃあない。

こういう経路でできましたという誕生秘話なんですが、

みなきゃあよかったとは思うものの、

見ていなければ知らなかったし・・

ただ・・

あまりタイプではないジョニー・ディップがこの作品では、

普通の好青年役がよかった。

役に合ってるとか言うのは疑問だけれども、

特に前髪を下ろした顔は品もよくその意外さに好感。

映画とはこれは関係はないんですがね(苦笑)

子供もかわいいけれどこれだけ大所帯だと・・

やっぱりアニメのほうがいいなぁ・・

あと、母親役のケイトはうまいんですが彼女もなんか合っていない気が・・

唯一よかったのが舞台でのピーター役の女優さん。

これを見てたら舞台劇のピーター・パンのほうが見たくなりました。

演出はカラフルできれいだった。

けれど本当に、暗い現実的なメロドラマを見てるようでした。

期待して勘違いしていた予想では、

ピーター・パン原作者の心温まる逸話・・

温まるどころか冷えてしまいました(苦笑)


「ネバー・エンディング・ストーリー」のほうが私には合ってました(爆)


ネバーエンディング・ストーリー

ネバーエンディング・ストーリー

THE NEVERENDING STORY

DIE UNENDLICHE GESCHICHTE



1984 西ドイツ/イギリス ネバーエンディング・ストーリー/バレット・オリバー

¥4,500
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監督: ウォルフガング・ペーターゼン
製作: ベルント・アイヒンガー
ディエテール・ガイスラー
原作: ミヒャエル・エンデ
脚本: ウォルフガング・ペーターゼン
ヘルマン・ヴァイゲル
撮影: ヨスト・ヴァカーノ
特撮: ILM
音楽: クラウス・ドルディンガー
 
出演: ノア・ハサウェイ
バレット・オリヴァー
タミー・ストロナッハ
モーゼス・ガン
パトリシア・ヘイズ

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「U・ボート」のW・ペーターゼン監督が多額の製作費をかけ、ミヒャエル・エンデの原作を映画化したファンタジー大作。

いじめられっ子の少年バスチアンが古本屋で手にした一冊の本。

それは空想の国を舞台にした冒険物語だったが、いつしか不思議な力に導かれバスチアンは本の中の世界に入っていった……。

アメリカ製では味わえない素朴なSFXや実物大のクリーチャーなどが印象的で、犬の顔をした竜ファルコンはその中でもスター性を持ったキャラクターだった。

現実と空想世界、ふたりの主人公に扮したB・オリヴァーとN・ハザウェイも好演、お姫様役のT・ストロナッハも愛らしい。

好評につきシリーズ化されたが、原作あるいは第1作の持ち味を活かした続編は造られていない。



★★★★★★★☆☆☆

流れ星いやぁ・・久々に童心に帰りました。

私はジャンルではSFとサスペンスが好きなのですが、

SFはどんなものでも見てみようと思いまして、

この大ヒットしたのに売れすぎたということで敬遠していた作品、

ようやく見ることになりました。

SFの中でも敬遠しているいわゆる被り物(爆)それもファンタジーなのですが、

やはりスターウォーズのEP3を見てからもうだいぶ慣れました。

ロードオブザリングを見終えたということもありますね。


根本的には自分探しの旅、子供編なのですが、

80年代ということもありどこか設定が懐かしいですね。

スピルバーグ映画のお決まりパターンを見ているような・・

絶対片親で子供はいじめられっこでそこに秘密の冒険が待ってる。

私がこういうお決まりの筋に弱いのも自分自身が片親だからかも・・

あと、犬とかが出てくるともうスピルバーグ映画なんですが(苦笑)

兄弟のいない一人っ子というのはある意味すごい。

普通このての子供向きのSFならば仲間や兄弟がいるもんなんですが・・

本の中に入ってゆけるということに気づいた主人公は、

それがもう物語の後半に差し掛かっていることに気づく。

この製作年からしてこのアイデアは面白い。

現実的に考えるならば本は夢の世界ですよね。

だからどこかで見た読んだ本の世界の仲間たちがそこに居る。

その世界を描いた最初の作品が「オズの魔法使い」です。

大人がなくした世界を子供だから見ることができるという夢の再現。

けれども大人だって時々時間旅行に夢の中で行けるときがあると思いたい。


本の中で冒険が始まり読んでいた少年がその主人公の存在を知る。

まさに私の夢中で読んだ「ソフィーの世界」ではありませんか!





映画化はされましたが、この

作品は大失敗でした。

不思議の国のアリスのような世界で(私は誰?)というのがテーマ。

読みながら哲学のお勉強もできます。

そして本の中から主人公が助けを求める。

主人公は読み手であるあなた。

本の中の私・・終わらせようとしているのは書き手。



ソフィーの世界―哲学者からの不思議な手紙/ヨースタイン ゴルデル
¥2,548
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ネバー・エンディング・ストーリーのエンディングが気に入らないと、

特に原作を読んだファンが言います。

私はこのラストでむしろよいと思うほうです。

なぜならあくまでもこれは、

子供の心を失ってはいけないという前提ではありますが、

高尚な大人が見た警告映画ではないのです。

知識や経験は大人のほうがあるけれど、

子供ならこのラストが悪気がないと逆に思うのです。

原作がどうあれ私はこれでよかったと。

確かにあの犬の顔をした竜に乗り現実世界で選んだ復讐という行動は夢はありません。

そう思えたのも、

バンデットQというテリー・ギリアムのよく似た冒険映画を見たからです。

このエンディングのほうがさらにブラックですから(爆)

子供は純粋で無垢。

しかしそれを神格化してしまうと逆に危ない世界になりませんか?

子供は無垢だから正直である。

その世界が理解できるのも私が大人だからかもしれませんね。



バンデットQ-Magical ed.-/ショーン・コネリー
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

第5惑星

第5惑星 1985

ENEMY MINE

第5惑星/デニス・クエイド
¥995
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インデペンデンス・デイ/第5惑星
¥1,697


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監督: ウォルフガング・ペーターゼン
製作: スティーヴン・フリードマン
製作総指揮: スタンリー・オトゥール
原作: バリー・ロングイヤー
脚本: エドワード・クマーラ
撮影: トニー・イミ
特撮: ILM
音楽: モーリス・ジャール
特殊造型クリエイター: クリス・ウェイラス
 
出演: デニス・クエイド ダビッジ
ルイス・ゴセット・Jr ジェリバ(ドラコン星人)
リチャード・マーカス アーノルド
ブライオン・ジェームズ スタッブス
バンパー・ロビンソン サミス

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激しい戦闘の末、惑星に不時着した地球人とドラコ星人。

敵対関係にあるふたりだが、惑星の苛酷な環境はふたりの共同作業を必要とさせた。

やがて両者の間に友情らしき物が芽生え始めた頃、雌雄同体のドラコ星人に出産の時期が訪れた……。

戦闘や冒険といった要素を極力廃し、ふたつの異なる種族の関係を主眼においた堂々たるSF作品で、

宇宙版「太平洋の地獄」の前半部と、地球人の一味にさらわれたドラコ星人の子供を追っての後半部のバランスも悪くない。こういった、単純明快でない異色作が造られてこそ、そのジャンルの幅が広がるのだ。

厳重なる特殊メイクでドラコ星人に扮したL・ゴセット・Jrの力演も印象に強い。



アボリアッツ・ファンタスティック映画祭 黄金のアンテナ賞




★★★★☆☆☆☆☆☆

ロケット SFファンとすればこれは観なければならない名作。

と・・いうことでわりと娯楽的な興味本位で気軽に借りたのですが・・

観た方ならおわかりでしょうね(苦笑)

気軽に観る娯楽SFではないことを・・

娯楽的な面白さもありますがそれよりももっと期待していたのが、

惑星ソラリスや猿の惑星のような哲学SF。

どれとも違うような・・

あえて言うならばヒューマンSFです。

オープニングはスタウォーズのようなあわただしい侵略戦争、

そして不時着しそこから猿の惑星のような展開になるかと思われたのですが・・

これ・・

作品の前後を分けると前半が中東、

後半がアメリカ大陸みたいな感じがして・・

中立的な第5の惑星を誰のものでもない星として、

その地をどう演出するのか興味がありましたし、

ほとんどの出演者は人類代表飛行士と宇宙人代表飛行士。

この敵味方のふたりだけの関係が、

生きるために共存し友情も芽生える。

そして両生類でもある宇宙人はやがて出産する・・

ここはついてゆけませんでした。

描こうとしている世界が人種を超え性別も超えているのはわかるのですが、

ちょっと無理やりな感じがして・・

母のいない(というか父?)子供宇宙人が生まれ人類にさらわれ奴隷となる。

ここらからエンディングまでも人間ドラマですし、

スターウォーズのような演出もときにあります。

しかし・・

1985年のSF作品とは思えない。

描こうとしている世界はわかるんだけれども、

時間のわりに長く感じられるのは演出のメリハリがないからか。

俳優はよかったのですが・・

異なるものを認めよという隣人愛を問うSF映画ならば、

絶対E.T.のほうが抑揚がありわかりやすい。

人種や階級への揶揄や風刺SFならば猿の惑星のほうがいい。

ということで、

これは広い大きな世界を描いているようでいて、

親子愛人類愛をベースにして未開の地は誰のものでもないという、

人類のおごりや身勝手さをまじめに描きすぎて堅くなった作品。

プロデューサーズ

プロデューサーズ 2005

THE PRODUCERS


『オペラ座の怪人』『シカゴ』ですら獲ることができなかった、

トニー賞12部門、史上最多受賞のブロードウェイ・ミュージカルが完全映画化!!

プロデューサーズ コレクターズ エディション
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プロデューサーズ/ゼロ・モステル
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監督: スーザン・ストローマン
製作: メル・ブルックス
ジョナサン・サンガー
脚本: メル・ブルックス
トーマス・ミーハン
撮影: ジョン・ベイリー
チャールズ・ミンスキー
プロダクションデザイン: マーク・フリードバーグ
衣装デザイン: ウィリアム・アイヴィ・ロング
編集: スティーヴン・ワイズバーグ
振付: スーザン・ストローマン
作詞作曲: メル・ブルックス
音楽スーパーバイザー: パトリック・ブレイディ
指揮: パトリック・ブレイディ
 
出演: ネイサン・レイン マックス・ビアリストック
マシュー・ブロデリック レオ・ブルーム
ユマ・サーマン ウーラ
ウィル・フェレル フランツ・リーブキン
ゲイリー・ビーチ ロジャー・デ・ブリー
ロジャー・バート カルメン・ギア
マイケル・マッキーン
アイリーン・エッセル
デヴィッド・ハドルストン
デブラ・モンク
アンドレア・マーティン
ジョン・ロヴィッツ
メル・ブルックス
リチャード・カインド


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 メル・ブルックス監督による68年の傑作コメディを2001年にブロードウェイでミュージカル化し、
トニー賞史上最多の12部門を獲得した話題の舞台を、今度は再び映画版として完全リメイクした痛快ミュージカル・コメディ。
出資金を騙し取ろうと失敗確実なヒトラー礼賛ミュージカルの製作に乗り出したプロデューサー・コンビが辿る顛末を、きわどいギャグ満載で描き出す。
主演にはブロードウェイ版のオリジナルキャスト、ネイサン・レインとマシュー・ブロデリック。
共演に「キル・ビル」のユマ・サーマンと「奥さまは魔女」のウィル・フェレル。
また、舞台版の演出・振付を担当したスーザン・ストローマンが本作でもメガフォンを取り監督デビューを果たした。

 1959年、ニューヨーク。かつてはブロードウェイで栄光を極めたものの今やすっかり落ち目のプロデューサー、マックス・ビアリストック。
製作費を集めるため、今日も有閑老婦人のご機嫌とりに悪戦苦闘。
そんな彼のもとにやって来たのは、異常に神経質な小心者の会計士レオ・ブルーム。
さっそく帳簿の整理を始めた彼は、ショウが失敗したほうがプロデューサーは儲かる場合もあるという不思議なカラクリを発見する。
それを聞いたマックスは、大コケ確実のミュージカルを作り出資金を丸ごといただいてしまおうとレオに協力を持ちかける。
一度は拒否したレオだったが、小さい頃からの夢だったブロードウェイのプロデューサーになるチャンスと思い直し、マックスのもとへと舞い戻る。
かくしてレオとマックスは史上最低のミュージカルを作るべく、まずは史上最低の脚本選びに取り掛かるのだが…。

★★★★★☆☆☆☆☆

ベル メル・ブルックス・・

彼のいくつかの作品を格安だからと私は持っている(爆)

苦手なんだけれど・・

今までに見た作品ではメル・ブルックス/珍説世界史PARTⅠ がまあまあ笑えたので(のわりに採点は低いが)

つまり根本的には私には合わないようです。

ギャグがコテコテすぎるのとストレートですから勢いだけのよう。

けれども作品に興味があるのは脚本が面白そうだから。

今回はリメイク版ということで、

元の作品も知らないのですが気にはなっていました。

私はミュージカル映画が苦手の苦手

オズの魔法使いのようなファンタジーならいいのですが、

どうも街中で突然歌いだしたり喧嘩の最中に踊るなどがついてゆけない・・

しかしこの作品は意外とその苦手なミュージカルで鑑賞は救われた(苦笑)


マシュー・ブロデリック が出てるから!


matthyu

いやぁ・・懐かしい。

写真集も持ってますよ(笑)

どうも私はタレ目が好きみたいですね・・

この作品のマシューの新たな意外性を発見しまた好きになりました。

やはりベイビーフェイスといえどももういい中年。

でもそれを感じないくらいかわいい。

そして歌と踊りがうまいんですねぇ・・

そしてそしてユマ・サーマンがこんなキャラができるとは・・

一昔のなんとかディートリッヒ?を思わせる色香。

おすぎ氏もベタ褒めしていたゲイのギャグ。

これらの中にフレディ・マーキュリー似とエルトン・ジョン似の男優が・・

ここらだけかな笑えたのは。

あとはもうコテコテ吉本ギャグのようなコメデイ。

苦手だと思っていたミュージカルシーンになると、

ホッとして見ほれてしまいました。

この映画の売りはミュージカルですよ

派手でゴージャス。

これに尽きる。

それだけかなぁ・・

エンディングの曲後の、

気に入ったらアマゾンでわが闘争を注文してね・・これはちょっと面白かったけど、

いまさらヒットラーですかぁ・・

劇中で言われてた「生きるべきか死ぬべきか」ルビッチ監督の名作。

私はあれを即高かったけど買いましたよ。

ギャグが怖いくらいシュールで面白かったので、

興味のある方はぜひどうぞ。


生きるべきか死ぬべきか
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ジャケット

ジャケット 2005

THE JACKET


闇の先、君がいた

ジャケット/キーラ・ナイトレイ
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監督: ジョン・メイバリー
製作: ジョージ・クルーニー
ピーター・グーバー
スティーヴン・ソダーバーグ
製作総指揮: ベン・コスグローヴ
マーク・キューバン
ジェニファー・フォックス
アンディ・グロッシュ
オリ・マーマー
ティモシー・J・ニコラス
クリス・ロバーツ
ピーター・E・ストラウス
トッド・ワグナー
原案: トム・ブリーカー
マーク・ロッコ
脚本: マッシー・タジェディン
撮影: ピーター・デミング
プロダクションデザイン: アラン・マクドナルド
衣装デザイン: ダグ・ホール
編集: エマ・E・ヒコックス
音楽: ブライアン・イーノ
 
出演: エイドリアン・ブロディ ジャック・スタークス
キーラ・ナイトレイ ジャッキー・ブライス
クリス・クリストファーソン ベッカー医師
ジェニファー・ジェイソン・リー ローレンソン医師
ケリー・リンチ ジーン・ブライス
ブラッド・レンフロー 見知らぬ若者
ダニエル・クレイグ ルーディー・マッケンジー
スティーヴン・マッキントッシュ
ブレンダン・コイル
マッケンジー・フィリップス
ジェイソン・ルイス
ローラ・マラーノ

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 「戦場のピアニスト」のオスカー俳優エイドリアン・ブロディと「パイレーツ・オブ・カリビアン」のキーラ・ナイトレイ共演の異色サスペンス。
1992年と2007年の2つの時を往き来しながら自らの死の謎を探る青年と、そんな彼と恋に落ちる孤独な女性の悲愴な運命をスリリングに描く。
監督は「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」のジョン・メイバリー。
 1992年、湾岸戦争で重傷を負ったジャックは、その後遺症で記憶障害を抱えていた。
ある日ヒッチハイクの旅に出た彼は、車の故障で立ち往生している母子に出会う。
酔いつぶれた母親に代わり車を修理し、少女ジャッキーに自分の“認識票”をプレゼントするジャック。
その後若い男の車に同乗させてもらった彼は、途中で事件に巻き込まれ、意識を失ってしまう。
目を覚ましたジャックは警官殺しの罪で逮捕され、精神病院へと送られる。
彼はベッカー医師による矯正治療を受けることになり、拘束衣を着せられ狭い引き出し棚に閉じ込められてしまう。
暗闇の中で意識を失うジャック。そして意識を取り戻した時、彼は15年後の2007年にタイムスリップしていた。
やがて彼はそこで美しいウェイトレスと出会うのだが…。


★★★★★★★☆☆☆
ドキドキ ジャンルが難しい映画ですね・・
下地はSF。
タイムスリップ映画です。
ところが最近のタイムトラベル映画は、
もう昔の冒険SFでは飽きられるのか、
サスペンス&恋愛=感動作が多いですね。
一番似てると思われるのが「バタフライエフェクト」
しかしあれは(時をかける少女)のように、
生きてすれ違いなのです。
それがまた清純ラブストーリーのようでみずみずしかった。
これはまたそこが違います。

もっともっと大人の恋愛を超えて生きる死ぬ意味
だから100分足らずとしたのはめまぐるしく減点です。
とても残念。
俳優の演技は恐ろしくよいし、
最後のほうになると感動でしばし余韻に浸っていました。
M・ナイト・シャマランが作ればどうなっていたかなぁ・・
と思うような感じの作品です。
これでピンと来る人もいると思いますが、
この映画の描こうとしている世界観は壮大で崇高ですらあります。
ただその時間制限が脚本を安直に仕上げているのか、
つじつまあわせが気になったし、
しかし繰り返しますが描こうとしている世界観は感動でき、
共感もできるので全然観て損はしません。

共感というのは、
観ていて主人公をうらやましくも思ったからです。
たとえば生きているような死んでいるようなそんな、
自分の意味がわからない時ってなかったかな?
いつも充実しているわけではなく、
そういう時代って誰しもあると思う。
何も音沙汰なく平和だと思って暮らしている日々も、
その時間の終点がわかるとすれば?
人はその意味を捜したくなると思う。
その感情はノホホンと生きてるときには実感できない。
いつも意味を探したいと思っていても、
それが終点を暗示されればあせると思う。
それがこの映画のきっかけとしてうまい入り口になる。
過去にあった「ジェイコブズ・ラダー」あの作品がそんな感じです。
宗教性哲学性のある映画を味わいたい人には向いています。
それをそんなに難しくなく娯楽も取り入れて見やすくしてあります。

主人公が最後に選んだ選択というのはどのSF映画にもあるのですが、
よくある恋愛SFではなく、
ちょっとファザコン入った選択に、
もしかしたらこいつは神じゃあないのか。
こんな幸せな選択ってないよなぁ・・と感心してしまうくらい。
本当に時間の都合で安直でつじつまあわせなのですが、
俳優の演技とラストの崇高さに感動できるかも。
なぜ相手を好きになったのか?
なぜそんなにと疑問に思える突っ込みはたくさんできる映画。
時間が短すぎる・・
それでも自分で許して理解しながら見れたのはやはり俳優の演技かも。

誰しもやり直したいという時間は、
おおよそ自分のためであります。
しかし私がなぜタイムスリップ映画が好きなのか、
その疑問がこの映画に隠されています
もちろん冒険ができるということの他に、
自己を犠牲にしてでも愛する人を守る。
(この映画は自己犠牲というテーマではありませんが)
永遠にその漫画のようなプラトニックで純真な世界が好きなのです。
そしてタイムスリップ映画のお約束も好き。
それが自分がしたことが相手に覚えてもらえていないこと。
映画によってはそこが違うものもありますが、
これこそ究極の愛だと思う。
普通は代償がなければ人を助けないでしょう。
覚えてももらえない結果でも旅ができる。
その答えを探すために人は旅を続けているのかもしれませんね。
・・と、
こんな言葉がポロポロ出てくるのが恥ずかしくなってきましたが(苦笑)
そんな気分になれるかもしれない映画です。
もう少し丁寧で時間があれば「バタフライ・エフェクト」に匹敵する映画なのに・・
惜しい。
個人的にタイムトラベルの方法がリアルすぎて、
それがあまり説明されていないこと、
時代背景はよかった(湾岸戦争後から2007年へなど今見たらタイムリー)
そこらが関連が時間の都合で曖昧だということ。
でも私は好きな映画です。


ネタバレ
サスペンス的に悪いやつはさらりと悪く事故のように簡潔。
そして時を超え主人公が医師に問う場面、
医師は死んだものと思ってる相手が責めるのを聞き、
罪の意識か記憶のかけらか涙を流す。
この場面は好きです。

この映画でもうひとつ思ったのが、
人生はやり直しがきかないけれど、
最後にその意味を見つけられれば幸せ。
そのために生きてるのだから悔いのないようにしようと。
・・でもまたノホホンな生活に戻れるのが人間(爆)
「わが輩は猫である」になるんだろうなぁ。
意味などないと思ってるほうが楽だから・・